土壌トラブルを未然に防ぎ、資材のポテンシャルを100%引き出すためには、勘に頼らない科学的なアプローチが欠かせません。土作りを始める前に必ず実施すべきなのが土壌pH測定と酸度調整です。
ホームセンター等で2,000〜4,000円程度で入手できる土壌酸度計(直接挿入型)や、薬局で手に入る試験液・pH試験紙を用いて、まず現在の畑の酸度を測定します。雨が降った翌々日など、土に適度な湿り気がある状態で数箇所測定するのが正確な数値を割り出すコツです。作物の種類によって好むpH環境は大きく異なります。
- 中性〜微弱酸性を好む野菜(pH 6.5〜7.0):ホウレンソウ、タマネギ、アスパラガス、レタス
- 一般的な微酸性を好む野菜(pH 6.0〜6.5):トマト、ナス、キュウリ、キャベツ、ダイコン
- 強い酸性にも耐え、アルカリを嫌う野菜(pH 5.0〜5.5):ジャガイモ(pHが高いとそうか病が多発)、サツマイモ、ブルーベリー
土壌の現在地が分かったら、資材を投入します。特にリピーターの多いかき殻石灰の使い方には明確なルールがあります。散布量の基本は、1平方メートルあたり約100g〜150g(大人の手で軽く2〜3握り程度)が標準的です。土が砂質で軽い場合は少なめ(100g)、粘土質で重い土壌はやや多め(150g)に調整します。
かき殻石灰を畑の表面全体に均一に散布したら、スコップやクワを使って深さ15〜20cmの作土層としっかり混和させます。かき殻石灰の大きなメリットは、堆肥や有機肥料、化成肥料と「同日混和」が可能な点です。作付け当日に堆肥、元肥、かき殻石灰を同時に撒いて耕起し、そのまま畝を立てて苗を植え付けるという時短スケジュールが成立するため、週末しか作業時間が取れないサンデーガーデナーにとって最大の武器となります。