咳が始まった初期段階で、手軽にドラッグストアで購入できる市販の咳止め薬や総合感冒薬に頼るケースは珍しくありません。しかし、カビが引き起こすアレルギー性疾患に対して市販薬を使用する際には大きな落とし穴が存在します。
一般的な市販の咳止め薬(中枢性鎮咳薬など)は、脳の咳中枢に作用して一時的に咳の反射を抑え込む対症療法に過ぎません。気道や肺胞で進行しているカビへのアレルギー性炎症そのものを鎮火する作用はないため、薬効が切れると再び激しい咳がぶり返します。
さらに、咳止めで一時的に症状を覆い隠してしまうと、本来受けるべき適切な診断が遅れ、夏型過敏性肺炎を重症化させて不可逆的な「肺の線維化(肺が硬くなり呼吸機能が永久に落ちる状態)」を招くリスクすら生じます。市販薬を数日間服用しても咳が改善しない場合は、ただちに使用を中止し、処方薬による根本治療へと切り替えてください。