冷しゃぶの仕上がりを左右する最大の要因は、肉に含まれるタンパク質の凝固温度です。豚肉は68℃を超えると急激に水分を放出して硬化し始めます。沸騰した熱湯(100℃)にお肉を放り込むと、一瞬で繊維が縮んでパサつきの原因になります。
冷しゃぶのお肉を柔らかく茹でる方法の基本は、鍋のお湯が沸騰したら弱火にし、差し水をして湯温を70〜80℃に保つことです。さらに、湯の中に「酒大さじ2」と「砂糖小さじ1」を加えることで、保水効果が高まり驚くほどジューシーに仕上がります。茹で上がった肉を氷水に浸けるのは油が白く固まり食感を損ねるためNGです。ザルに広げてうちわや常温で自然に粗熱を取るのがプロの鉄則です。
鍋を使わず手早く作りたい日には、冷しゃぶの時短レンジ調理が活躍します。耐熱皿にもやしやキャベツなどの野菜を敷き、その上に重ならないよう豚肉を並べます。酒小さじ2を回しかけてふんわりラップをし、600Wで約2分〜2分30秒加熱。取り出したらラップをしたまま1分蒸らすことで、余熱で均一にしっとりと火が通ります。