純烈がこれほど徹底して高身長のタレントによって構成されている理由は、単なる偶然の一致ではありません。リーダーでありグループの生みの親である酒井一圭が綿密に計算した「現場ファーストの空間戦略」に由来しています。
自著やドキュメンタリー番組の回顧録において、酒井一圭はグループ結成時の狙いを明かしています。当時、売れない崖っぷち俳優たちを集めて目指したのは、日本武道館やアリーナではなく「地方の健康ランドやスーパー銭湯」でした。銭湯の宴会場にはきちんとしたステージ照明がなく、舞台自体も客席と同じフロアか、わずか数十センチの高さしかありません。数百畳の大広間に座布団を敷いてくつろぐ客の元へ歌いに行く際、小柄な演者では前列の客の影に隠れて後方からまったく姿が見えなくなってしまうのです。
「最後列でビールを飲んでいるお年寄りからも、パッと顔が見えて圧倒的な華を感じさせたい」——この明確な目的のために選ばれた条件こそが、「180cm以上の大柄な男」「特撮ヒーローや戦隊モノで主演・準主演を張った実績のある男」でした。特撮ヒーローのオーディション自体、スーツアクターとの兼ね合いや画面映えの観点から180cm前後の長身俳優が選ばれやすい構造にあります。さらに白川裕二郎のような大相撲経験者(元綱ノ富士)をスカウトするなど、フィジカル面で群を抜く人材をピンポイントで集めた結果、必然的に現在の高身長ユニットが完成しました。