『Wake Me Up』歌詞和訳とボーカルの正体|天才が遺した光と影

『Wake Me Up』歌詞和訳とボーカルの正体|天才が遺した光と影

『Wake Me Up』歌詞和訳とボーカルの正体|天才が遺した光と影にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

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今でこそEDMの金字塔として崇められる『Wake Me Up』ですが、世に出た瞬間のWake Me Up ネットの反応と評判は、賞賛とは程遠い「惨憺たる拒絶」から始まりました。

事件が起きたのは、2013年3月に開催された世界最大のダンスミュージックフェス「Ultra Music Festival Miami(UMF 2013)」です。ヘッドライナーを務めたアヴィーチーのステージに、世界中のクラバーが熱狂的なドロップ(重低音の盛り上がり)を期待して詰めかけていました。しかし、ステージ中盤、ティムは突如DJ卓の奥からアコースティック・ギター、バンジョー、ドラマー、そしてアロエ・ブラックら生バンドを登壇させたのです。

スピーカーから鳴り響いたのは、アコースティック・ギターのフォーキーな音色とアパラチアン・スタイルのメロディでした。フロアを埋め尽くした観客は呆然と立ち尽くし、やがて困惑は怒号と激しい口笛のブーイングへと変わりました。「ここはフェスだぞ、カントリーミュージックを演るな!」「EDMを殺す気か」という拒絶反応が渦巻き、Twitter(現X)などのSNS上はアンチの批判コメントで炎上する事態となったのです。

なぜ彼はあえて、リスクを冒してまでEDMとカントリー融合の理由を貫いたのでしょうか。生前のインタビューでティムはこう述懐しています。

「誰もが似たり寄ったりのシンセサイザーとドロップを作り、シーン全体が定型化していた。僕はただ曲をかけるだけのDJではなく、何十年経っても歌い継がれる本物の『ソング(歌)』を作りたかった」

クラブでの即効性よりも、永続的な普遍性を信じた彼の勝負手は、同年6月の正式リリースによって鮮やかに証明されます。ラジオでのオンエアを皮切りに火がついた楽曲は、瞬く間にイギリス、ドイツ、オーストラリアなど世界84カ国以上のチャートで1位を独占。ブーイングを浴びせた同じ聴衆が、数カ月後にはフェスの合唱で声を枯らすという大逆転劇を巻き起こしたのです。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。