川の温度が上がれば、魚の生態が変わる。これは机上の空論ではなく、岐阜の川辺で今まさに起きている現実だ。ここ数年、夏の猛暑は厳しさを増す一方であり、長良川の水温も上昇傾向にある。鵜たちが追う鮎の行動パターンが変化し、これまでの経験則だけでは通用しない日も増えてきたという。
「昔とは川の表情が違う」。あるベテランの鵜匠はぽつりと漏らした。出船の判断や、鵜を操るタイミングの微調整など、現場では自然の急激な変化に対応するための知恵が日々更新されている。自然と共生してきた歴史があるからこそ、この気候危機への適応は死活問題なのだ。