インターネット上の受験情報サイトなどで「都立代々木高校 偏差値」と検索すると、「偏差値35〜40程度」という数値が散見されます。しかし、当時の教育現場や入試制度に精通する関係者によると、この数値だけで学校の難易度を測ることは実態と大きく乖離しています。
都立代々木高校は、全日制普通科のような一斉ペーパーテストによる厳密な学力選抜ではなく、「定時制高校の偏差値基準」という枠組みの中にありました。選抜においては中学校時代の内申点や学力検査の点数以上に、面接での志望動機や作文、将来への就学意欲が合否を分ける決定的な要素となっていたのが実情です。
夜間定時制だけでなく、全国に先駆けて昼間に授業を受けられる三部制(昼間二部・夜間一部)を導入していたため、倍率が一時的に跳ね上がる年度もありました。形式的な偏差値の数字が低く見えたとしても、定員割れを起こしていない限り「誰でも無条件で合格できた」わけではなく、明確な目的意識を持った生徒が集まる独自の難易度を形成していました。