多くの乗客が疑問を抱く「なぜ西武池袋線はここまで遅延が多いのか」という点には、明確な構造的要因が存在します。最大の理由は、東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線との広域な相互直通運転ネットワークです。
直通運転は乗り換えなしで都心や横浜方面へアクセスできる圧倒的な利便性を持つ反面、どこか1路線でトラブルが起きると、その遅延がドミノ倒しのように西武線内へと波及します。ダイヤ乱れが発生すると二次被害を防ぐために直通運転中止の措置が取られ、地下鉄直通列車がすべて池袋駅発着に変更されたり、途中の小竹向原駅・練馬駅で運転打ち切りとなったりして運用が激変します。
さらに、主要ターミナルである練馬駅での豊島園方面・地下鉄線との合流や、所沢駅での西武新宿線との乗り換え・接続待ちがボトルネックとなり、1本の列車のわずかな遅れが後続列車の「駅手前での信号待ち」を誘発し、線内全体の接続遅れへと拡大する仕組みになっています。