オープンの熱狂と実態は、業態によって大きく様相が異なります。代表的な3つの業界の現場を検証します。
まずは商業施設グランドオープンの現場です。巨大モールなどの開業日には、限定の福袋や目玉商品を求めて数千人規模の列が形成されます。午前中の段階で周辺道路に数キロの渋滞が発生し、入場制限が敷かれる光景は恒例です。館内では華やかなセレモニーが行われる一方、空調の効きすぎやスマホの電波逼迫、エスカレーター付近の滞留といった現場トラブルが頻発しやすいのも事実です。
続いてホテルグランドオープンです。ホテル業界では、グランドオープンの1〜2カ月前からソフトオープンを実施し、宿泊室の稼働率を30〜50%程度に抑えて営業する慣習があります。客室清掃のルーティン確立やフロントのチェックイン処理能力を見極めるためです。この期間に宿泊した利用者のレビューを追うと、「スタッフの初々しい対応に好感が持てた」という声がある半面、「ルームサービスの到着に40分以上かかった」といった辛口の指摘も散見され、完成度の過渡期であることが浮き彫りになります。
最後に、熱狂度が群を抜くのが遊技産業です。パチンコホールにおいては、開店前の事前会員登録を済ませた地域住民向けにパチンコグランドオープン整理券が配布されます。新規店の初日は出玉率への期待値が極めて高いため、整理券の争奪戦は熾烈を極めます。ネット上では「初日こそ最大の勝負どころ」と語られますが、過度な期待を抱いて遠征したファンが初日の稼働率100%の熱気に圧倒され、希望の台に座れず疲弊して帰路につくケースも後を絶ちません。