かつて岸田文雄前首相が掲げた「新しい資本主義」の路線は、今や大きな軌道修正を迫られている。党内基盤の再編が進む中で、石破茂氏をはじめとする自由民主党内の主要人物たちの思惑が複雑に交錯する。派閥解消後の党内ダイナミズムは、かつてない混迷を見せているのだ。
「もはや従来の党内調整手法は通用しない」――与党ベテラン議員は匿名を条件にそう漏らした。党内保守派と革新派による主導権争いは激化の一途を辿り、税制改革や防衛費増額の財源論を巡って決定的な亀裂が表面化しつつある。政治・行政の安定という課題が立ちはだかる中、党内を取りまとめる手腕が試されている。