竹下通りが若者の街として産声を上げたのは1970年代後半のことでした。1977年の「ブティック・竹の子」オープンを契機に竹の子族が台頭し、1980年代にはアイドルブームに乗った「タレントショップ」が通りを埋め尽くします。その後、1990年代から2000年代にかけてはロリータやパンク、裏原宿ムーブメントと連動した「カワイイ(Kawaii)文化」の世界的な発信拠点として君臨しました。
このように竹下通りの歴史と移り変わりを紐解くと、約10年周期で街の主役が交代している構造が見えてきます。2026年現在の竹下通りは、モノを所有するための「ショッピングの場」から、写真やショート動画を撮影して共有する「体験消費(コト消費)のステージ」へと完全に再定義されました。
都市社会学的な視点で見れば、若者が街に求める機能が「同じカルチャーを持つ仲間とのリアルな共鳴」から、「SNSを通じた自己演出の背景(ロケーション)」へと変化した結果が、現在のネオンサインやポップなファサードが連続する街並みに反映されていると分析できます。