ネット上の旅行コミュニティやSNSで最も頻繁に投稿される驚きと疑問の声が、「これほど豪華な展示なのに、進撃の巨人ミュージアム入場料が完全無料なのはなぜか?」という点です。通常、有名IPの大規模原画展やミュージアムであれば、1,500円から2,500円程度の入場料が設定されるのが業界の常識です。そのため、「実は客寄せの薄い展示なのではないか」「お土産を買わせるための簡単な売店程度ではないか」という穿った噂が流れることすらありました。
しかし、現地に足を踏み入れた来訪者の進撃の巨人ミュージアム評判口コミは、そうした懸念を鮮やかに裏切ります。展示室に並ぶのは、諫山創氏が幼少期から少年期に描いた貴重なスケッチ、連載開始前の秘蔵ネーム、そして魂の削り出しともいえる迫真の諫山創原画展示です。さらに実際に執筆に使用していたデスクの再現展示や、作品の核心に迫る自筆コメントが所狭しと並び、有料の巡回美術展を凌駕する熱量で空間が満たされています。
地元観光推進関係者や公式発表資料が明かす「入場料無料」の理由は、極めて戦略的かつ温かな思想に基づいています。発端となったのは、諫山創氏本人の「自分を育ててくれた地元・日田市に恩返しがしたい」「子どもから大人まで、世界中から来てくれるファンに金銭的な壁を作らず気軽に立ち寄ってほしい」という純粋な願いでした。
加えて、行政と地元商工会が構築した「滞在型コンテンツ・ツーリズムモデル」がこれを下支えしています。施設単体で入場料を徴収して維持費を賄うのではなく、ミュージアムを日田全域への送客ゲートウェイと位置づけ、来訪者が市内の飲食店で名物の日田焼きそばを食べ、特産の梅酒や限定グッズを購入し、温泉街(日田温泉・天ケ瀬温泉)に宿泊することで、地域経済全体へ利益を循環させる設計がとられているのです。