日本の学校教育・年中行事において、秋や春の恒例行事である体育祭の風景を塗り替えた最大の要因は、間違いなくアイドルカルチャー発祥の「推し活」の浸透にある。コンサート会場でファンが愛を叫ぶために磨き上げてきた応援うちわの文法が、そのままJKカルチャーのど真ん中に移植された。
仲の良い友達の名前を「推し」に見立て、担当カラーやキャッチコピーをあしらう。この儀式めいた制作プロセスそのものが、行事前夜の熱狂を生み出している。Instagramのフィードを覗けば、青空や人工芝をバックに掲げられた色鮮やかな作品がタイムラインを埋め尽くす。メガホンに比べて平らな面が広く、文字や装飾の自由度が圧倒的に高い点が、ビジュアル重視の世代の心を捉えて離さない。