なぜ犯人は数ある刃物の中から、あえてククリナイフという特異な武器を選んだのだろうか。犯行に及んだ深層心理について、元警視庁刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は次のように指摘する。「犯人が一般的な包丁ではなく、視覚的・攻撃的な強烈さを持つ刃物を選んだ背景には、強い自己誇示欲求や社会に対する歪んだ威嚇の意図が隠されている可能性が高い。警察の取り調べにおいても、この凶器選定の意図を紐解くことが動機解明の鍵になる」。
犯罪心理学の観点からも、風変わりで威圧的な武器を用いる犯罪者は、自身の無力感を補うために「強力な力」の象徴を身にまとおうとする傾向が指摘されている。犯行の影に潜む孤立感や特定対象への怨恨、あるいはネット上で培われた歪んだ全能感が、突如として激甚な暴力へと噴出したのではないか。専門家による多角的な分析が進められている。