結論から明かすと、山梨県内の主要体験施設で採取できる石は、正真正銘の「本物の天然石」が中心です。安価なプラスチックやガラスのイミテーションばかりを混ぜているわけではありません。
経済産業省の製造品出荷額等に関する工業統計・経済センサスによると、山梨県は貴金属・宝飾品加工において国内シェアの約2割から3割を安定して維持し続ける「日本屈指のジュエリー産地」です。江戸時代後期に甲府北部の御岳昇仙峡近辺で水晶原石が発掘され、その研磨加工技術が発展した歴史が背景にあります。現在、体験施設で提供される鉱石は世界各地から輸入された原石を加工したものが主流ですが、石材の調達ルートが地場産業として確立している山梨だからこそ、質の高い天然石を惜しみなく体験コーナーへ投入できる流通構造が存在します。
砂利や水流の中から見つかる鉱石の種類は多岐にわたります。代表的なものだけでも以下の通りです。
- 水晶(クォーツ):透明度の高いクリスタル、紫水晶(アメジスト)、黄水晶(シトリン)、紅水晶(ローズクォーツ)
- 微晶質石英グループ:瑪瑙(アゲート)、玉髄(カルセドニー)、ジャスパー
- 人気の半貴石・鉱物:虎目石(タイガーアイ)、ラピスラズリ、ソーダライト、パイライト(黄鉄鉱)、アベンチュリン
現地で砂利をかき分けると、手のひらにずっしりとした重みと天然石特有のひんやりとした冷涼感が伝わります。もちろん、数十万円の価値がつくような貴石(ダイヤモンドやサファイア、ルビーの高品質なカットルース)がそのままゴロゴロ埋まっているわけではありませんが、鉱物学的な観点からもれっきとした天然鉱石であり、「本物を手にする手応え」を誰もが実感できるクオリティが担保されています。