台湾を訪れる際、多くの旅行者が最初に驚くのがその「コンパクトさと高低差のダイナミズム」です。台湾内政部地政司の公式統計データによると、台湾本島の面積は約3万5,808平方キロメートル。日本を代表する島の一つである九州(約3万6,782平方キロメートル)と面積比較を行うと、ほぼ同等のサイズ感であることが分かります。
南北の直線距離は約394キロメートル、東西の最大幅は約144キロメートルと細長いサツマイモのような形状をしており、高速鉄道(台湾高鉄)を利用すれば台北から南部の高雄(左営)まで最速約1時間30分で縦断可能です。しかし、面積の数値だけで平坦な地形を想像してはいけません。
国土の約7割を山岳地帯が占め、最高峰の玉山(標高3,952メートル)をはじめとする標高3,000メートルを超える高峰が260座以上も連なっています。この峻険な中央山脈の存在が、西海岸の近代的なハイテク大都市群と、東海岸の雄大な大自然という全く異なる表情を生み出しています。
さらに台湾の島一覧を地図上で俯瞰すると、本島周辺には160を超える大小の島々が連なっています。中国大陸の目と鼻の先に位置する防衛の最前線「金門諸島」や「馬祖列島」、台湾海峡の中央に浮かぶリゾート「澎湖諸島」、太平洋の黒潮に洗われる火山島「緑島」や「蘭嶼」、そして南西部沖の珊瑚礁島「小琉球」など、地理的位置によって生態系も歴史的文脈も全く異なる島嶼ネットワークを形成しています。