社会学やメディア文化論の視点から菜々緒の写真集を分析すると、日本における「女性の身体表現」に対するステレオタイプを打破した記念碑的作品であることが分かります。
長年、日本の芸能界における写真集は「他者(主に男性)から見られるための客体」として設計される傾向が強くありました。しかし、菜々緒が提示したのは、「自らの意志で肉体をコントロールし、自身の美学のために誇示する主体的な美」です。他者の評価に依存しない揺るぎない自己肯定感と、精神の強靱さがカメラを通じてダイレクトに伝わってくるからこそ、時代が移り変わってもその輝きが損なわれません。
写真集『DIVINE』を通じて彼女が確立したものは、流行に左右されない「自立した人間の圧倒的な美しさ」であり、それは現代を生きるすべての人々に勇気を与える表現の到達点といえます。