2024年の暮れ、帝劇の歴史と共にひとつの時代を築いた『Endless SHOCK』が幕を閉じたとき、多くの演劇ファンが寂しさを募らせた。しかし、あれから1年半が経過した2026年現在の舞台シーンを見渡せば、彼が遺したものは単なる幕引きではなく、新しい始まりであったことがわかる。
自らが体を張り続けるストイックなスタイルから、一歩引き引いた視点で空間全体を俯瞰する緻密な演出術へ。劇場の空間の使い方や照明一つに対するこだわりは、海外の上質なミュージカル作品と比較しても何ら遜色がない。妥協を一切許さない職人精神は、今や演出家としての円熟味を醸し出している。