ラジエーター本体は、アルミニウムや樹脂を精密に組み合わせて作られています。その内部構造と連携する補機類には、効率的に熱を逃がすための高度な工夫が凝らされています。
基本構造としては、エンジンから温まった冷却水が入ってくる「アッパータンク」、冷却水が通る無数の薄いチューブと表面積を極限まで広げた波状の「放熱フィン」、そして冷えた冷却水が溜まる「ロアタンク」で構成されています。走行風がこのフィンを通り抜けることで、一気に熱が空気中へ奪われる仕組みです。
さらに、ラジエーターの働きを語る上で欠かせないのが以下の2つの重要コンポーネントです。
- ラジエーターキャップの役割:単なるフタではなく、内部に圧力弁(プレッシャーバルブ)を備えた重要保安部品です。密閉された冷却ラインに約0.9〜1.1気圧の圧力をかけることで、通常100℃で沸騰する水の沸点を約110℃〜125℃まで引き上げ、冷却水が気化して冷却能力が失われるのを防ぎます。
- ラジエーターファンの役割:高速走行時は十分な走行風が当たりますが、真夏の渋滞時やアイドリング中は風が通りません。水温センサーが一定温度(約95℃以上)を検知するとファンが自動回転し、強制的に風を引き込んで熱を逃がします。このラジエーターファン故障が起きると、渋滞にはまった途端に水温が急上昇します。