独立後のザ・森東をさらなる地獄に突き落としたのが、東ブクロによる度重なる女性スキャンダルでした。2013年に報じられた先輩芸人の妻との不倫騒動、さらにその後に続いた一般女性とのトラブル報道は、一般的なタレントであれば芸能界引退・完全追放を余儀なくされるレベルの致命的な危機でした。
しかし、森田が取った危機管理アプローチは既存の芸能界の常識を覆すものでした。事実を隠蔽したり型通りの謝罪で幕引きを図るのではなく、「相方のクズっぷりをすべて公の場に晒し、最強の自虐ネタとしてコンテンツ化する」という前代未聞の戦略に打って出たのです。
当時の舞台やネット番組で見せた森田の立ち回りは、東ブクロを庇うのではなく、徹底的にリスナーや視聴者と同じ目線で糾弾・イジり倒すという高度な心理誘導でした。「スキャンダルを起こした危険人物」という世間の警戒心を「次に何をしでかすか分からない稀代のトラブルメーカー」というキャラクターの魅力へ反転させた手腕は、メディア関係者からも「稀代のプロデュース能力」と高く評価されています。ピンチを隠さず逆手に取る姿勢が、視聴者との強固な共犯関係を築き上げました。