坂田銀時を中心軸に置くことで、万事屋、真選組、そして鬼兵隊という三権力・三思想の交錯が極めてクリアに見えてくる。ギャグパートで描かれる他愛のないやり取りの裏には、後々のシリアス長編で回収される緻密な伏線が常に潜んでいた。
たとえば、初期のギャグ回で見せかけたキャラクター同士のふとした視線や口癖が、かつての「寛政の大獄」や松下村塾時代のトラウマと結びついていた事実。真選組が抱える内部の葛藤と、鬼兵隊が暗躍する国家陰謀の糸が交差するとき、銀時が選択した「守るための戦い」の重みが浮かび上がる。過去の因縁を紐解くことこそが、完結編まで続く物語の巨大なジグソーパズルを完成させる鍵なのだ。