ネット上の一部では「経営不振による計画的倒産ではないか」「カラオケ事業の赤字補填で切られたのではないか」といった根拠のない憶測も見受けられます。しかし、商業施設の財務構造と業界環境を精査すると、まったく異なる構造的背景が浮かび上がります。
スーパー銭湯をはじめとする大型温浴ビジネスは、典型的な「装置産業」です。莫大な初期設備投資に加え、日常的なボイラー重油代・電気代・水道光熱費が固定費として重くのしかかります。特に東日本大震災以降、福島県中通りエリアでは複数回の強い余震が頻発し、地下配管や受水槽などの見えないインフラ部分に目に見えない疲労が蓄積していました。
突発的な大地震によって配管が破断した場合、床面をすべて掘り起こして全面改修を行う必要が生じます。これに近年の建設資材・人件費の高騰が重なり、回収の見込みが立たないリスク投資を回避せざるを得なかったというのが、経営工学的な観点から見た客観的事実です。