上村祐翔の役者としてのアイデンティティを語る上で欠かせないのが、4歳から名門・劇団ひまわりに所属しているという生粋のキャリアです。一般的な声優の多くが高校・大学卒業後に専門学校や養成所を経て業界入りするのに対し、彼は幼少期からプロの現場に立ち続けてきました。
子役時代には、テレビドラマや映画、特撮作品への顔出し出演に加え、スタジオジブリが制作した短編アニメーション映画『星をかった日』の主人公・ノナ役に抜擢されるなど、卓越した演技センスを発揮していました。スタジオで大人のベテラン俳優に囲まれながら、台本の読解力や現場での瞬発力を叩き込まれた経験が、現在の揺るぎない演技の土台となっています。
学業面においても妥協を許さない姿勢は一貫していました。多忙な役者活動を継続しながら進学し、中央大学を優秀な成績で卒業しています。大学在学中には国語科の高等学校教諭一種免許状を取得しており、この文学的知性と読解力は、難解な台詞や複雑なキャラクターの心情を的確に解釈する大きな武器となっています。子役特有の感覚的な芝居と、高等教育で培った論理的思考力が高い次元で融合している点こそ、上村祐翔の唯一無二の強みです。