カナエの死は、妹・しのぶの生き方を劇的に変えた。小柄で腕力がなく、鬼の首を切れないしのぶは、藤の花の毒を用いて戦う独自のアプローチを確立する。それは姉の遺志を継ぐ「微笑み」の仮面を被りながら、内面に激しい憎悪の炎を燃やすという、二重の苦悩の始まりだった。
カナエが遺した「鬼と仲良くする」という言葉は、しのぶにとって重圧であり、同時に死力を尽くすための原動力となった。一方、感情を封印していたカナヲは、カナエから授かったコインをきっかけに、自らの意思で歩む勇気を取り戻していく。一人の女性剣士が遺した熱量と思想は、二人の少女の肉体と魂を通じ、打倒・童磨という壮大な復讐劇へと結実していくのである。