混迷を極めたキャスティング問題に終止符を打ったのが、実力派声優・神谷浩史の起用発表でした。テレビシリーズのイメージが強烈に焼き付いている薬売りという難役に、誰が後任となっても比較やバッシングは避けられないと見られていたプレッシャーの中での登板でした。
2024年7月に封切られた『劇場版モノノ怪 唐傘』を鑑賞した観客の口コミは、事前の不安を大きく裏切る高評価で溢れました。神谷氏が演じた薬売りは、先代の妖艶さを単にトレースするのではなく、人間離れした神聖さと冷徹な観察者としての気品を前面に押し出した新たな解釈を確立していたのです。
映画レビューサイトのFilmarks等でも高スコアを記録し、「交代直後は抵抗があったが、本編を観て納得した」「神谷版の薬売りこそが大奥という舞台に相応しい」といった肯定的な意見が大多数を占める結果となりました。実力派声優の圧倒的な演技力と綿密なディレクションが、ファンの疑念を賞賛へと昇華させた好例と言えます。