インターネット上のコミュニティや知恵袋などでは、「常盤貴子は過去の水着グラビアを事務所総出で封印しているのではないか」「二度と見られない幻のカット」といったセンセーショナルな噂が長年囁かれてきました。しかし、業界取材を進めると異なる実態が浮かび上がります。
結論から言えば、意図的な「歴史の抹消」や「強権的な封印」が存在するわけではありません。彼女の初期写真集が電子書籍ストア(Kindleや楽天Koboなど)で配信されていない主たる要因は、1990年代の出版契約特有の権利構造にあります。
当時は電子出版という概念そのものが確立されておらず、出版契約は紙の初版・重版のみを想定して締結されていました。現在これらをデジタル配信化するためには、タレント本人、所属事務所、出版社のみならず、担当カメラマン、スタイリスト、ヘアメイクなど当時の全制作関係者との間で二次利用契約を再締結し、印税配分を合意し直す必要があります。トップ女優として多忙を極める本人が、30年前の単発企画の再契約作業を最優先にする動機に乏しいというのが、出版業界の偽らざる内情です。
また、常盤自身はインタビューやトーク番組において下積み時代の話をタブー視することは一切なく、デビュー当時のオーディション秘話やキャンペーン活動についてもオープンかつユーモラスに語っています。事務所による「黒歴史化」というネット言説は、デジタル未配信という事実から派生した根拠のない憶測に過ぎません。