進路選びで目を逸らせないのが、大阪府教育委員会による公立高校改革の潮流です。大阪府立工科高校の再編・統合の経緯を辿ると、少子化の加速と「普通科志向」の強まりを背景に、3年連続で定員割れが生じた府立高校は統廃合の検討対象となる厳格なルールが敷かれてきました。
かつて府内に多数存在した工業高校は、カリキュラムの高度化と統廃合を経て「工科高校」へと看板を掛け替え、先端技術教育へのシフトを余儀なくされてきました。茨木工科高校もまた、常に定員充足の課題と隣り合わせにあります。しかし、北摂地域における「ものづくり人材育成拠点」としての役割は極めて重く、地域産業界との強固なパイプを保ち続けています。
学校側も手をこまねいているわけではありません。DX教育の導入や地域連携プログラムの拡充など、単なる「工場労働者の育成」から「デジタル技術を扱えるフィールドエンジニアの育成」へと教育内容を進化させています。統廃合の議論が絶えない時代だからこそ、自らの存在価値を市場に示すため、生徒一人ひとりへの手厚い就職マッチングと資格支援に力を注いでいるのが現在の実像です。