インターネット上の情報や一般的なランキングにおいて頻繁に見られる誤解が、「市域人口(City Proper)」のみで都市の真の規模を判断してしまう過ちです。米国の都市制度では自治体の合併方針や境界線の引き方が州ごとに大きく異なり、単体都市の数字だけでは経済や生活圏の実態を見誤ります。
典型的な例がフロリダ州のジャクソンビルとカリフォルニア州のサンフランシスコです。ジャクソンビルは全米10位(約99万人)にランクインしていますが、これは市と郡が統合された広大な面積(約2,265平方キロメートル)を持つためです。対照的に、世界屈指のハイテク拠点を擁するサンフランシスコは市域面積が極めて狭小(約121平方キロメートル)であるため、単体人口は約80万人にとどまりトップ10圏外となっています。
しかし、アメリカ都市圏人口ランキングやアメリカ大都市経済規模比較(GDPベース)で見れば、サンフランシスコ・ベイエリア都市圏は約460万人以上の規模と圧倒的な付加価値額を誇り、ジャクソンビル都市圏(約170万人)を遥かに凌駕します。都市の力強さや就職機会を評価する際は、アメリカ都市人口密度一覧と合わせて、広域都市圏(MSA)の動向を俯瞰する複眼的な視点が欠かせません。