「7トーンにしたのに納得がいかない」というトラブルの現場を検証すると、毛髪科学とカラー履歴に起因する明確な法則が存在します。特に知っておくべきは、7トーン暗すぎる失敗理由と、安易な髪色7トーン黒染め代わりの危険性です。
まず、なぜ同じ7トーンでも「暗すぎる」と感じてしまうのか。最大の要因は「寒色系染料の視覚沈下」です。ブルーやグレーなどの寒色染料は光を吸収しやすいため、同じレベル7の薬剤であっても、暖色系(ピンクやオレンジ)の7トーンに比べて視覚的に1〜1.5トーンほど暗く見えてしまう性質があります。美容室で「赤みを消したいのでグレージュの7トーンで」と伝えた結果、本人の体感としては5〜6トーンの暗さに見えてしまい、「失敗した」と感じるメカニズムです。
さらに深刻なのが、過去のカラー履歴による影響です。過去半年以内に白髪染めや黒染め、あるいは濃いブラウンを毛先に重ねている場合、毛髪内部に染料が残存(残留色素)しているため、上から7トーンを被せると毛先だけが沈み込んで漆黒に濁ってしまいます。
次に、就活生や教育実習生の間で広がる「黒染めをすると次のカラーが明るくならないから、代わりに7トーンで染めれば安全」という説の真偽です。結論から言えば、一時的なトーンダウンには極めて有効であるものの、髪色7トーン色落ち後の変化を計算に入れておかなければ別の罠に陥ります。
7トーンの薬剤は、元々の地毛を脱色(リフト)しながら色味を定着させています。そのため、染めた直後は暗く落ち着いて見えても、染毛から約3〜4週間で色素が抜け、ベースの脱色された髪色(8〜9トーン前後)が露出してきます。「就活の本面接の頃には退色して茶髪になってしまった」という事態を避けるためには、単に7トーンにするだけでなく、色持ちの良い深めのブラウンを混ぜるプロのレシピ調整が欠かせません。