物語の開始時点で、カミはすでに死武専のあるデス・シティーを去っており、世界中を旅する放浪生活を送っています。マカの元には時折、世界各地の名所から絵葉書(ポストカード)が届くのみで、作中において二人が直接対面する場面や、現在の明確な滞在地が明かされることはありませんでした。
『ソウルイーター』の原作最終回を迎えてもなお、カミの素顔や直接の登場回が描かれないまま完結したことに対し、読者の間では様々な考察が飛び交いました。この「徹底した不在」には、物語構成上の重要な意図が存在します。マカにとって母親は「絶対的な憧れ」であり「自立すべき目標」そのものです。母の姿を直接登場させず、遠くから見守る概念的な存在として留めることで、マカが父への依存や母の庇護を脱し、相棒のソウル=エヴァンスと共に自らの足で歩む成長劇が鮮やかに際立つ構造となっています。