この歴史的な名店を語る上で、象徴たるベティママの存在を抜きにすることはできない。昭和から平成、そして令和に至るまで、夜の街に漂う偏見や幾多の経済的苦境を、その圧倒的なカリスマ性と鋭い人間観察眼で跳ね返してきた。
ステージで見せるド派手なパフォーマンスの裏には、細やかな心配りと客一人ひとりの表情を見逃さないプロフェッショナルとしての誇りがある。落ち込んでいる客にはさりげなく温かい言葉を掛け、浮かれている客には洗練された突っ込みで場を和ませる。ベティママが積み重ねてきた人生の深みと生き様そのものが、この店舗の不可侵のソウルとなっているのだ。