編集部が東京・大阪の主要施設で実施した現地調査およびムスリムコミュニティのSNS投稿・口コミを分析すると、日本における商業施設 礼拝スペースの評価は「清潔で整っているが、辿り着くまでの動線が複雑」という意見が目立ちます。
取材に応じた在日ムスリム留学生(20代男性)は次のように語ります。
「成田空港や羽田空港の礼拝所は世界水準で見ても非常に清潔で、足を洗うウドゥ設備も完璧です。一方で、都内の大型モールではフロアガイドに『祈祷室』と小さくしか書かれておらず、店員さんに尋ねても場所を把握していないことがありました。カウンターで鍵を受け取るシステム自体は防犯上理解できますが、時間の限られた礼拝時には少し焦ることもあります」
現場観察から見えてきたのは、施設側の防犯・セキュリティ維持と利用者側のスムーズなアクセスの両立という課題です。放置荷物や目的外利用を防ぐため、国内施設の約7割が「ワンアクション(呼び出し・記名)」を挟む運用を採用しています。