健康志向やヨガブームの影響で、無理な開脚ストレッチを行って股を痛める人が後を絶ちません。多くの人が直面するのが、「これは効いている証拠の筋肉痛なのか、それとも組織が破壊された肉離れなのか」という判断の難しさです。
股の筋肉痛と肉離れの違いを見極める最大のポイントは、発症の瞬間と痛みの局所性にあります。筋肉痛は運動後数時間から翌日にかけて筋肉全体が重だるく痛むのに対し、内転筋の肉離れは伸ばした瞬間に電撃のような局所痛が走り、患部を指で押すと激痛(限局性圧痛)が走るのが特徴です。
開脚で股が痛い状態を「体が硬いからだ」と誤認して無理に押し広げると、引き伸ばされた筋繊維がさらに引き裂かれ、皮下出血や患部の陥没(筋断裂による溝)を引き起こします。股関節ストレッチの注意点として、反動をつける(バリスティックストレッチ)ことや、痛みを我慢して息を止める行為は絶対に避けなければなりません。