両者の激突は、少年の夢を体現した少年漫画の頂点にふさわしい、極限の頭脳戦と肉弾戦の融合である。五条悟の「無量空処」と、両面宿儺の「伏魔御廚子」。これまで作中無敵を誇ってきた二つの領域が衝突したとき、世界のルールそのものが塗り替えられた。
宿儺の結界を閉じない領域展開は、五条の結界の外側を切り刻む。結界の強度は内側からの攻撃に耐えるよう最適化されているため、外側からの物理的・呪力的な破断には脆い。宿儺はこの構造的弱点を冷徹に突いたのだ。
だが、五条の異常さはその先にある。呪力消費が激しい反転術式を自身の全身に対して稼働させつつ、同時に簡易領域を展開して術式の焼き切れを防ぐ。通常、領域展開の直後は術式が一時的に使用不能になる。その法則すらも、五条は反転術式で脳の術式使用部位を破壊し、即座に再生させることで力技で踏み倒したのだった。この狂気的な戦闘IQに、宿儺すらも驚愕の表情を浮かべる。