2001年10月。シングル「無色」での鮮烈なデビューは、当時のヒットチャートにおける大きな事件だった。アニメタイアップという強烈な追い風があったとはいえ、一連のBeing系ヒットソングとは明らかに一線を画すダークで内省的な歌詞が、ティーンエイジャーを中心に深い共感を集めた。
「自分には何もない」「色がない」。そうした透明な絶望感をストレートに表現する感性は、ポップミュージックが「元気や勇気」を押し付けていた時代において、異色の駆け込み寺だった。彼女自身が手掛けた詞は、綺麗事のないリアルな自己対話そのものだったのだ。