任天堂の独裁者・山内ひろしが残した狂気の経営術と新映像化の全貌

任天堂の独裁者・山内ひろしが残した狂気の経営術と新映像化の全貌

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山内自身の最大の強みは、自分自身がゲームを一切プレイしない点にあった。制作者のエゴやマニアックな好みに惑わされず、「一般の人間が理屈抜きで面白いと感じるか」だけを客観的な冷徹さで見極めたのだ。

その洞察力が花開いたのが、伝説の技術者・横井軍平との出会いである。工場の点検用機材として横井が勝手に作っていた玩具「ウルトラハンド」を目ざとく見つけ出し、即座に商品化を指示。さらに「枯れた技術の水平思考」という横井の理念を全面的に支持し、ゲーム&ウオッチという爆発的ヒット商品を生み出させた。

そして、工業デザイナーとして入社したばかりの若き宮本茂の才能を見抜き、『マリオブラザーズ』や『ザ・レジェンド・オブ・ゼルダ』を生み出す環境を整えたのも山内だった。横井と宮本という二大天才のバックボーンとなり、1983年に放たれたファミコン(Nintendo Entertainment System)は、家庭用ゲームの概念そのものを塗り替え、世界中のリビングルームを占拠した。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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