インターネット上や一部週刊誌では「大林組は現在も同族世襲が続いているのか?」という疑問が度々取り沙汰されます。しかし、実際の経営体制は世襲への盲従とは全く異なる近代的な組織構造を持っています。
大林組では、1980年代以降、白石達、蓮輪賢治といった現場・技術畑出身の生え抜き幹部が代表取締役社長(最高経営責任者)として事業執行の全責任を背負ってきました。
大林剛郎会長が担っているのは、日常業務のマイクロマネジメントではなく、取締役会議長としての長期ビジョンの策定、コーポレートガバナンスの監視、そして経団連や国際舞台での財界外交です。現場のモチベーションを損なわないよう「所有と経営の分離」を高い次元で定着させており、独断的な世襲リスクを巧みに排除しています。
次代の後継者問題に関しても、血縁者を無理にトップへ据えるのではなく、実力主義の社内登用を基本軸に据えながら、創業家の理念を精神的アンカーとして引き継ぐ体制が堅持されています。