毎年、機体が琵琶湖へ激しく水没するシーンが放送されるたび、視聴者の間ではパイロットの安否を気遣う声が上がります。インターネット検索で「鳥人間コンテスト 死亡事故 過去」といったキーワードが頻繁に浮上しますが、結論から述べると、1977年の第1回大会から現在に至るまで、大会公式記録において死亡事故は1件も発生していません。
それにもかかわらず死亡説が噂される背景には、機体が空中でバラバラに壊れる「空中分解」や、高さ約10メートルのプラットフォームからほぼ垂直に水面へ叩きつけられる衝撃的な映像が強烈なインパクトを残している点があります。水面への激突は、時速数十キロであってもコンクリートに打ち付けられるような衝撃を生む場合があり、骨折や脱臼、脳震盪などの重傷事故は実際に複数回記録されてきました。
死亡事故という誤った認識が広まったのは、後述する2007年の重大事故による後遺症報道や、練習中のアクシデントに関する断片的な情報がSNS等で誇張されて伝播したことが主な要因と考えられます。