この前代未聞の事件と、そこに付随するネット上の言説は、メディアや表現の世界にも激震を走らせた。映画監督の足立正生が事件からわずか数カ月で公開に踏み切った映画『REVOLUTION+99』は、男の心情と行動を独自の視点で映像化し、表現の自由と社会的影響をめぐって激しい賛否両論を巻き起こした。
一方で、ABEMAをはじめとするインターネット報道メディアは、綿密な調査報道を通じて容疑者の生い立ちや旧統一教会の信者2世問題に切り込むドキュメンタリーを相次いで配信した。従来のテレビ報道が踏み込めなかった領域に挑む調査報道は、ツイッター上の断片的な告白を立体的な社会問題へと昇華させ、カルト被害や宗教2世の救済法案成立を後押しする社会的うねりを生み出した。