熱中症が疑われる人が出た場合、初動の数分が生死を分けることもあります。現場で即座に実行すべき応急処置の手順を押さえておきましょう。
まずは「涼しい場所への移動」と「衣服を緩めての冷却」です。エアコンの効いた室内や風通しの良い日陰へ移動させ、首の後ろ、両側の脇の下、太ももの付け根など、太い血管が通っている部位を氷嚢や冷えたペットボトルで集中的に冷やします。
次に水分補給ですが、ここで注意したいのが「経口補水液」と「スポーツドリンク」の使い分けです。
- 経口補水液(OS-1など):水分と電解質(塩分・カリウムなど)が体に最も吸収されやすい黄金比率で配合された「飲む点滴」。脱水症状や熱中症の疑いがある際の緊急補給に最適。
- スポーツドリンク:糖分が多く含まれており、運動時のエネルギー補給や日常的な予防には適しているが、急性脱水時の吸収スピードは経口補水液に劣る。
すでに頭痛や吐き気が出ている状況では、迷わず経口補水液を選択してください。
【病院に行く目安と救急車要請の判断】
意識がはっきりしていて自力で水分が飲める場合は、安静にして様子を見ます。しかし、「呼びかけに対する返答がおかしい」「自力でペットボトルのキャップを開けられない・水が飲めない」「全身の痙攣がある」といった症状が見られる場合は、迷わず119番通報で救急車を要請してください。自力で飲水できた場合でも、30分以上休んで症状が改善しないときは医療機関の受診が必要です。