長年囁かれた不吉なジンクスを完膚なきまでに打ち破ったのが、第69代横綱・白鵬と第73代横綱・照ノ富士の2人です。不知火型の歴史は、この2代のモンゴル出身横綱の登場によって完全に塗り替えられました。
不知火型 白鵬の足跡は、大相撲の歴史そのものです。歴代最多となる幕内優勝45回、全勝優勝16回、通算1187勝という金字塔を打ち立て、横綱在位期間も84場所という前人未到の記録を樹立しました。白鵬が横綱昇進時に師匠(元大関・旭国)の意向も汲んで不知火型を選んだ際、周囲からはジンクスを懸念する声もありましたが、白鵬本人は自著やインタビューで「美しい不知火型で歴史を塗り替える」と語り、その言葉通りに大相撲史上最強の横綱へと登りつめました。
さらに、重度の両膝の怪我と内臓疾患から序二段まで陥落し、奇跡の復活劇を遂げて第73代横綱となった不知火型 照ノ富士もまた不知火型を選択。両腕を力強く広げる圧倒的なせり上がりで国技館を揺らし、不屈の精神を土俵上で体現し続けました。不知火型 歴代横綱の系譜において、白鵬と照ノ富士の存在は「不知火型=不吉」という都市伝説を完全に終焉させ、むしろ「最高峰の栄誉と強さを象徴する型」へと昇華させたのです。