レバー料理が苦手な人の多くが挙げる「血生臭さ」や「ボソボソした食感」。家庭料理のレシピでは「牛乳に漬けて臭みを取る」手法が頻繁に紹介されますが、町中華の現場において牛乳を使用することはまずありません。乳成分がレバー表面に残り、炒めた際に焦げ付きや濁りの原因となるためです。プロが実践するレバニラの臭み取りと下処理の真相は、驚くほどシンプルかつ論理的です。
最も重要なのは「流水洗浄」と「徹底した水気の拭き取り」です。一口大のそぎ切りにしたレバーをボウルに入れ、濁りがなくなるまで数回水を替えながら優しく揉み洗いし、内部に残った血の塊や余分なドリップを洗い流します。その後、ザルにあげてペーパータオルで一滴の水分も残さないよう丁寧に水気を吸い取ることが、臭みを出さない絶対条件となります。
さらに、使用する肉の種類によってもアプローチが異なります。一般的に定食で定番の豚レバーと鶏レバーの下味の違いにも注目すべき点があります。
- 豚レバー:繊維がしっかりしており鉄分と旨味が強い反面、下処理を怠ると癖が出やすい。醤油、酒、すりおろし生姜、白胡椒でしっかりと下味を入れ、最後に片栗粉を薄く揉み込んでコーティングする。
- 鶏レバー:肉質が極めて柔らかくクリーミー。ハツ(心臓)が付いている場合は切り開いて血抜きを行い、酒と生姜を中心とした軽めの塩気で下味をつけ、加熱時間を豚レバーより短めに設定する。