夜のニュース枠における熾烈な覇権争いも、新たな局面を迎えている。日本テレビの「news zero」とテレビ朝日の「報道ステーション」は、まさに看板キャスターの存在感が数字を左右する戦場だ。かつて有働由美子がNHKからフリーアナウンサーへと転身し、夜の報道の顔として一時代を築いたように、視聴者が求めるのは単なる原稿読みではない。独自の視点と言葉でニュースを語れる「個の力」である。
現在、両番組をはじめとする夜の報道枠では、新時代のキャスターを巡る熾烈な争奪戦が展開されている。各局が躍起になるのは、単に顔が良い若手を立てることではない。激動する世界情勢や国内の社会問題を的確に切るニュースジャーナリズムを提示できる存在だ。視聴者層の高齢化と若年層の離脱という二重苦の中で、夜の10時・11時台の攻防は、局の命運を左右する生き残り戦と化している。