芸能人の薬物逮捕がもたらす経済的損害は、事件そのもののセンセーショナリティ以上に凄まじい。CMの放映取りやめ、制作途中だった映画の撮り直し、放映中ドラマの降板に伴う損害賠償請求額は、時に数億円から数十億円に達する。
特に近年の大きな論点となっているのが、過去に出演した作品の扱いだ。「作品に罪はない」としてアーカイブの配信維持やDVDの販売継続を求める声がある一方で、コンプライアンスを重視する立場からは迅速な回収や公開停止が主張される。出演者ひとりの不祥事が、共演者やスタッフ全員の労苦を無に帰しかねないリスク構造が、業界内に重い課題を突きつけ続けている。