開会式の象徴といえば、整然と組み合わされた選手たちの力強い歩みだ。阪神甲子園球場の外野から内野へと行進する球児たちの表情には、緊張と歓喜が交錯する。前年の優勝校を先頭に、北は北海道から南は沖縄まで、各地の厳しい地方予選を勝ち抜いた精鋭たちが足並みを揃える光景は圧巻の一言に尽きる。
実はこの行進、事前のリハーサルから緻密な計算と練習が重ねられている。腕の振り方、膝の上げ幅、そして行進曲のテンポに合わせた歩幅まで、各校のキャプテンを中心に徹底的な準備が行われる。日本高等学校野球連盟の役員が見守る中、外野フェンス際で待機する選手たちの心拍数はピークに達するという。スタンドから注がれる温かい拍手を受けた瞬間、球児たちの表情が一気に引き締まり、夢の舞台に立った実感が込み上げるのだ。