では、いざ客席に座ったとき、私たちはこの自由すぎる身体表現をどう受け止めればいいのだろうか。「筋書きがわからない」「何を表現しているのか理解できない」と焦る必要はまったくない。ストーリーを追おうとする思考のスイッチを、あえて切ってしまうのが最大のコツだ。
見るべきは「文脈」ではなく「質感」である。ダンサーの呼吸のスピード、筋肉の緊張と弛緩、舞台を踏む重たい足音、そして照明が切り取る肉体の陰影。それらを言葉で翻訳しようとせず、音や光と同じ生理的な刺激として皮膚で受け止めてみる。ある動きにふと胸がざわついたり、名状しがたい切なさを覚えたりしたなら、振付家が仕掛けた肉体の企みはすでにあなたの中で完結している。難解な知識を捨て、自身の動物的直感を信じること。それこそが、奔放な舞台の熱量を余すところなく味わい尽くす唯一の切符なのだ。 (出典: モダン バレエ と は(Yahoo!ニュース))
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