幼児のスマホ利用で脳はどう変わる?言葉の遅れと発達リスクの真相

幼児のスマホ利用で脳はどう変わる?言葉の遅れと発達リスクの真相

幼児のスマホ利用で脳はどう変わる?言葉の遅れと発達リスクの真相に関する基本知識をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

「単なるアニメ動画ではなく、プログラミングや英語の知育アプリなら脳の発達にプラスになるはずだ」という言説は、保護者の罪悪感を巧みに突いた誤解のひとつです。

発達心理学には「ビデオ欠損効果(Video Deficit Effect)」と呼ばれる確立された理論があります。2歳前後の幼児は、2次元の平らなスクリーンで起きた事象を、3次元の現実空間に応用・汎用化することが極めて困難です。画面上でブロックを指先で動かしてパズルを完成させても、実際の積み木の重み、崩れるときの音、触覚による摩擦を経験したことにはなりません。脳のシナプス結合を促すのは「五感の同時体験」であり、ガラス板のツルツルした感触の上で完結する知育アプリでは、本質的な認知発達は代行できないのです。

また、「幼少期からIT機器に慣れ親しむことがデジタルネイティブとしての才能を開花させる」という言説も、幼児期においては実証されていません。シリコンバレーのIT企業幹部たちが我が子をデジタルフリーのシュタイナー学校に通わせている事実は、思考力、論理力、創造性の土台が「生身の体験と読書」によってしか耕されないことを証明しています。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。