インフルエンザ脳症は、主に5歳以下の乳幼児を中心に発症しやすいとされているが、学童期やそれ以降の年齢層でも決して他人事ではない。最大の特徴は、発熱からわずか数時間から1日程度というスピードで急激に悪化点へと達する点にある。「熱によるうなされ」と「脳症の初期症状」の区別は素人目には非常に困難だ。
専門医が警告する代表的な危険信号には、以下のような言動や状態が含まれる。
・呼びかけに反応せず視線が定まらない(意識障害)
・「部屋に虫がたくさんいる」「知らない人が立っている」などの強い幻覚や妄想
・左右非対称な動きや5分以上継続する激しいけいれん
・突然走り出そうとする、激しい興奮状態で怯え叫ぶ
こうした異常行動が見られた場合、迷うことなく直ちに救急医療機関を受診する決断が、命と脳を守る唯一の分岐点となる。