日本国内で映画を上映・配信する際、避けて通れないのが映画倫理機構(映倫)による審査と各種法令だ。刑法175条をはじめとする国内の法規範に照らし合わせ、過激な性描写や暴力描写には修正が施される。これは長年にわたり日本の映画産業が遵守してきた厳格なルールである。
しかし、国境を越えて届くデジタル配信の波が、この過剰とも言える映像表現規制の在り方に揺さぶりをかけている。国内の審査基準をクリアした「修正済みバージョン」と、海外で流布する「オリジナルバージョン」の乖離が拡大するなかで、国内の映画業界関係者の間でも審査基準のモダナイズをめぐる議論が表面化しつつある。