外来種問題が2026年に急拡大する根本理由|在来種被害と駆除の知られざる実態

外来種問題が2026年に急拡大する根本理由|在来種被害と駆除の知られざる実態

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外来種駆除の現状を語るとき、多くの人が抱くイメージは「捕って数をゼロにする」というものだ。しかし現場の実態は大きく異なる。自治体の環境担当者や防除従事者の証言によると、繁殖力と移動力に勝る侵略的外来種を対象にした完全根絶は、島嶼部など閉鎖環境を除けば極めて困難とされている。

実際、アライグマやブラックバスの防除事業では「根絶」ではなく「低密度管理」が現実的な到達目標だ。環境省が示す外来種被害防止行動計画でも、対象種ごとに「根絶」「封じ込め」「低密度化」の3段階で目標を設定する考え方が採用されている。つまり、行政も最初から完全排除を目指しているわけではないのである。

駆除には当然ながら多額の予算が伴う。例えば一部の県では、アライグマ防除に年間1億円を超える予算を投じ、数千頭単位で捕獲を行っている。しかし、捕獲しても繁殖で個体数が回復する「いたちごっこ」が続いており、財政担当者からは「終わりの見えない支出」という声も聞かれる。

ブラックバス駆除では、滋賀県や山梨県の山中湖などで電気ショッカーボートや水中刺し網による大規模駆除が継続されているが、完全駆除には至っていない。一方で、小規模なため池や閉鎖水域では完全駆除の成功例も報告されており、外来種問題の解決には「早期発見・早期防除」と「水域の特性に応じた戦略」が重要だという教訓が浮かび上がる。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。